慶応義塾大学ビジネス・スクール 准教授 山本晶さん

水面下で必死に泳いでいる。

山本さんとの初顔合わせは、六本木ヒルズのロビーだった。
「本物感を出したい」という山本さん。「本物感」は高級な服を身につけ、流行の髪型にしただけでは得られない。日頃から心身を整え、丁寧に過ごすこと。研究と勉強を怠らないこと。山本さんの大切にしていることは「普通」のことだ。「世界は広く、自分がいつも正解とは限らない。教授として言いたいことを一方的に話すのではなく、受講者からも学ぶことです。」10代のころのアメリカ生活で培われた価値観が、今の教授人生にも役立っているのだという。
「自分を例えるなら?」という質問には、「アヒル」とこたえていただいた。「水面下でものすごく必死に水を掻いています。その必死さが伝わると信用が落ちてしまう気がするので、何食わぬ顔で “白鳥” のふりをしようとしていますけど、本当の自分は “アヒル” です。」

教授は受講者を支える存在

「教授というと、自分の好きなことを語って受講者に聞かせるイメージがあると思います。でも実際は、教授は受講者を支える存在だと思っています。」という山本さん。受講者が知識を得て満足できるように求めに応じる。「戦う」のではなく、「友好」であり、「学び合う立場」なのだ。「第一印象で “この人の話を聞きたいな” と興味を持ってもらえるような、好感のもてる雰囲気」を出せるように気を使っているのだそう。「ビジネススクールの授業はインタラクティブですので、生徒が前のめりに参加してくれることが学びの効果を高めるポイントなのです」と話してくださった。

見た目だけではない、「らしさ」へのアプローチ

遡ること数日前、エグゼクティブコーチ 丹羽が山本さんと事前セッションを行った。「多くのかたのコーチングを担当させていただきましたが、山本さんは最初からリラックスされているように感じました。」と、丹羽は回想する。ExSCOでは見た目だけでなく、その人のビジョン・思想・発信することばに寄り添い、ビジネスシーンでより輝けるようコーチングしている。今回もじっくり時間をかけて、山本さんの過去・現在、そして未来についてお話しをうかがわせていただいた。



リラックスしたうえで自然とできる人になりたい。

「よりリラックスしたいですね。いまは肩に力が入っていると思います。」
ずっとアクセルを踏み続けている現状は、そう長くは続けられない。いまは必死で水を掻いて進んでいるが、この先は徐々に肩の力を抜き、「リラックスしたうえで自然と進める人になりたい。」のだという。

第一印象で「親しくなりたい」と思わせるスタイルをご提案

普段はモノトーンでスタンダードな服を選びがちだという山本さん。服を選ぶポイントは、「マイナスがないように」「浮かないように」という周りの目を気にしたものだという。今回は、第一印象で「話を聞いてみたいな」と興味をもってもらえるイメージをご提案した。

「わたしって、こんな柄が似合うんですね!」

今回スタイリングコーチを務めるのは、ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 副店長の長谷川。「どうしてこの色を選んだのか」「映える柄、映えない柄」をにこやかに解説しながら試着を進める。最初は「こんな柄は着たことがない」と戸惑う山本さんだったが、長谷川の丁寧な解説と、鏡に映る自分を見て感嘆の声をあげた。





「ひとりの女性」と「プロフェッショナル」のバランスがとれたスタイリング

スタイリングコーチ・長谷川と山本さんが選んだのは、鮮やかなレッドのスカートに上品なストライプのシャツ。「赤色は初挑戦」という山本さんだが、上品なシャツを合わせることでちょうどよいバランスを出している。


─長谷川
初めてお会いしたときから、ぜひ赤を着ていただきたいと考えていました。普段はシックな色味が多いとのことで、赤色には抵抗がおありかなと思っていたのですが…「着たことがない色ですね! 面白い! 着てみたいです!」と前向きな姿勢で挑んでいただき光栄でした。スタイリングを進めている間も、山本さんの「ワクワク」がどんどん伝わってきて、わたしもとても楽しくコーチングさせていただきました。


─山本さん
赤色にはびっくりしましたね。自分では「似合わない色」だったので新鮮でした。自分には見えていない自分がいるのだなと実感できたのも楽しかったです。一見よくあるストライプシャツに見えるのですが、胸元と袖で切り替えがあるんですよ。こういうちょっとしたこだわりに、「さすがスタイリングコーチだ」と関心しました。「本物感を出すには、小ぶりでもいいのでフェイクではないアクセサリーを選ぶこと」という具体的なレクチャーもあり、ありがたかったです。

フォトグラファーによるポートレイトセッション

山本さんのフォトグラファーによるポートレイトフォトセッションは六本木でおこなわれた。

━フォトグラファー・雨森
「とても楽しそうにカメラを見つめてくださいました。新しいことに物怖じせず、ウキウキした姿勢で挑む姿がとてもキュート。ときおり見せる表情に、”ビジネスシーンを生き抜いてきた強い女性”が見え隠れして、撮影中は何度もはっとさせられました。」

「マイナスイメージにならないように服を選んでいる」と話していた山本さん。今回のセッションでは「プラスをもっとよくするスタイリング」に挑戦いただいた。ExSCOでは「らしさ」をよりよく輝かせ、新しい魅力を自ら発掘するセッションを心がけている。

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取材・執筆 / 金延さえ
http://msme-studio.com